万年草履へのオマージュ①

万年草履を履き始めて、そろそろ三十年ぐらいになります。

あれは焼きものの修行を始めてしばらくたった頃、何かの本にこの万年草履を履いて登り窯の窯詰をしている人の、多分戦後ぐらいかなあという写真が載っていました。

しばらくして、信楽にいった時、なんとその草履が売っているではありませんか。
今まで、ゴムの草履といえば「ビーチサンダル」しか知らず、あれは鼻緒のとこがすっぽ抜けて(昔は?)履きにくかったんですよね。

で、この万年草履。
又の名を、万年ばきとか田周り草履とか言われていて、基本水とかにじゃぶじゃぶ入ることを前提にして、作っているのですよね、多分。
なのでアウトドアではすごく履きやすい。

別のタイプに「ギョサン」と呼ばれるものがあって、これは基本海の民が履くように作ってあります。
こちらな、材質が少し硬めで、防波堤で滑らないようにか結構深めの溝が裏に入っています。
農地では、ここに泥とか石が入って、少し履きずらいのですよね。
でも最近は、サーファーの人たちに人気で(噂)、カラフルなのが出ています。

そして、この農民の草履と言える「万年草履」。
農民の消滅(?)とともに、今では幻のなりつつあります。(涙)

長く続いた万年草履。
その最終形になるかも?というタイプです。

次回に続きます。

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